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全米選手権女子フリー!

当初、Jスポーツでは欧州選手権の中継予定はありましたが
全米選手権の放送予定はなかったのです。
しかし私が「先でもないのでしょうか?」と問い合わせたところ、
放送してほしいという要望が非常に多く、番組の放送予定を
急遽変更して放送する事になった、との事でした。

有料放送だから、という見方もあると思いますが
それ以上にファンの気持ちをしっかりと受け止めてくれる
放送局だと思っております。
最近はなくなりましたが、以前はよく電話で視聴者の意見を求めたり、
本当にいい番組作りを目指しているんだな・・・と感心しております。

いつもフィギュアシーズンしか契約しない悪い視聴者ですが(滝汗)
これからもいちファンとして応援していきたい放送局です。
ありがとうJスポーツ。


さて前置きが長くなりましたが。
実はニュースでも随分取り上げられていましたが
ペアのジョン・ボールドウィン選手が井上怜奈選手に氷上でプロポーズし、
その様子を女子フリー最終グループの放送前に流してくれたのです。
怜奈ちゃんの、一瞬何が起こったのかわからない、という表情、
そしてその状況を理解した時のあの素敵な表情、涙・・・・・・
心から感動するシーンでした。
来月、ペアの放送がありますのでもっと長い時間見れそうです。





女子フリー。


一番残念だった話から始める事になりますが、ディフェンディングチャンピオンである
キミーマイズナー選手。SP4位から順位を下げて7位となってしまいました。
衣装は薄いピンク(素敵です!)アップにした髪には小花のヘアアクセ!(可憐です!)
何とか表彰台には上ってほしかったのですが、今季一度もパーフェクトに滑れていない
プログラム、やはりこの大舞台で修正することはできませんでした。
彼女はフィリップを矯正しようとしていたのでしょうか、そのフィリップと
得意なはずのルッツで転倒。さすがに3回も転倒するキミーを見てるのは本当に辛かった。
誰も予測不可能だったジュニア世代のあまりにも早い躍進、そしてルールの改正(改悪?)
彼女くらい激しい天国と地獄を味わった選手も、そうそういないのではないでしょうか・・・

世界選手権出場資格を持つ選手の中では4位でしたが過去の実績を買われ、
世界選手権への出場が決まりました。
あと2ヶ月もありませんが、何とか彼女が辞退することなどないよう
今度こそ本当にキミースマイルを見たい、
もう涙をこらえながら「thank you」と小さく画面に微笑むキミーは見たくないです。


3位にはいったアシュリー・ワグナー選手。
彼女の後姿を見て、誰かに似てる・・・・・・・
そう!伊藤みどりのスタイルによく似ているのです。
あの足の筋肉、力強い滑り!
・・・と思っていたら、SPにひき続き3ルッツー3ループを決めてしまいました!
このコンビネーションは今の女子では最も難度の高いジャンプです。
過去にはスルツカヤ、そして安藤選手などは中学生のころから
この高難度のジャンプを決めてくれてますが!

彼女の素晴らしいところはつなぎの部分だと思いますね。
ジャンプに向かっての助走の時間が短い。
つなぎが丁寧ですと、滑っている時間も非常に短く感じますね。
あっという間にフリーが終わってしまいました。
グランプリシリーズでよい演技をしたことが自信になって
顔の表情にも表れていますね。
世界選手権、四大陸選手権と、表彰台に上がった選手の中では唯一の派遣。
フランス大会では浅田選手と一緒に氷上にいることにエキサイトしていましたが、
すっかり浅田選手と同じ最終グループで滑っても不思議ではないほどの選手に
成長してしまいました!


同じくトランジッションが素晴らしいと言う点では
2位にはいったレイチェルフラット選手にも同じ才能を感じてしまいます。
ステップを踏んでたかと思えば、いきなりジャンプ!
「ジャンプもステップも一部のよう」とみどりちゃんを評したのは五十嵐さんですが、
そこまではさすがにいかないにしても、彼女のジャンプは素晴らしく流れがあります。
フリーだけではジュニアグランプリファイナルと同じく彼女が1位でした。


そして優勝したミライ・アイリーン・ナガス選手。
日本スケート連盟が非公開にオリンピックに日本代表として・・・
と打診したそうですが、さすがに全米女王になってしまいましたから
もうそれはあり得ない話になってしまいました。
14歳の表現力でもチャンピオンになってしまうのが、今の採点システムのなせる技。
これが旧採点システムだったらどうかな?と思うのですが、
今のシステムはやることをきっちりやっていれば点をもらえるのですね。
最初の2アクセルでは転倒しましたが、外の上位2人と同じく
3-3のコンビネーションも決め外のエレメンツもしっかりこなしました。
彼女の素晴らしいところは軸がまっすぐで、ぶれないところですね。
初めて見た時の衝撃がすごすぎて、今では「彼女なら当然」なんて
「すごいことが普通に見えるようになってしまった」自分が恐ろしいです。
彼女はもしかしたらバンクーバーの一番の台風の目かもしれません。
これは決してありえない話ではないと自負しております。


表彰式には歴代のチャンピオン、デビー・トーマス、クリスティ・ヤマグチさん達が
彼女達を祝福しに来ていて、改めてタイトルの重さを実感できました。
そうでなければこのいたいけなジュニア世代の彼女達を見ていると
目の前で起こっていることが信じられなかったほどです。
アメリカでは時代の流れが速すぎますね。
相変わらず頭が旧採点の私は、違和感を感じずにはいられません。
でもこれが現実。
目の前の出来事をしっかり受け止めたいと思います。


PS.記者会見でミライ選手が浅田選手から激励のFAXをもらった話題が出ていました。
   来年はこの二人、同じ大会に出ることになるのかもしれないと思うと
   無邪気に「良かったね~」という心境ではなくなってることに気づきました。
   来年はもしかしたらもっと大変なことになっているのかもしれません。
by sasha_2006 | 2008-01-31 21:57 | フィギュアスケート